風が吹く、鳥が鳴く、それを音源とした空気の波が、集音器である耳介を通って耳穴に入り、奥にある鼓膜や耳小骨で振動は大きくなります。そして蝸牛の中で振動音は電気信号に変換され、どんな高さ(周波数)がどんな強さか分析し分類され、聴神経に運ばれ、最後に脳が記憶を照合しそれが何の音かを決定します。この過程を経てはじめて”音”が聴こえます。
伝音難聴 | 外耳や中耳の損傷や炎症によって起こります。音量を大きくすれば聞き取りやすくなるので、補聴器の使用が効果的です。 |
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感音難聴 | 音を感じる部分の内耳(蝸牛)または聴神経の障害によって起こります。小さな音が聞き取りにくい、大きな音が響く・ひずむ、聞こえても言葉の意味がわからない、などの症状が現れます。 しかし、最適な補聴器を選定し、適切に調整(フィッティング)して使用すれば効果が期待できます。 |
混合性難聴 | 伝音難聴・感音難聴の両方の症状が現れます。中耳炎が悪化して内耳が障害を受けた場合をはじめ、 いくつかのケースがあります。感音難聴と同じく最適な補聴器を選定し、 適切に調整(フィッティング)をして使用すれば補聴器の効果が期待できます。 |
軽度 25dBHL~40dBHL |
ささやき声や静かな会話を聞き間違えたり、聞き取りにくい |
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中等度 40dBHL~70dBHL |
近くで、ゆっくり普通の速さで話すと聞こえる |
高度 70dBHL~90dBHL |
耳元で話すと聞こえる |
重度 90dBHL以上 |
大きな声ならどうにか音を感じ取れる |
軽度 25dBHL~40dBHL |
中等度 40dBHL~70dBHL |
高度 70dBHL~90dBHL |
重度 90dBHL以上 |
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ささやき声や静かな会話を聞き間違えたり、聞き取りにくい | 近くで、ゆっくり普通の速さで話すと聞こえる | 耳元で話すと聞こえる | 大きな声ならどうにか音を感じ取れる |
難聴は両方の耳に起こることがよく見受けられますが、片方の耳のみが影響を受けることや、両耳が異なるレベルで影響を受けることも珍しくありません。深刻な難聴が片耳だけに起きている場合、その症状は一側性難聴もしくは一側聾(SSD)と呼ばれます。
CROS補聴システムは一側性難聴の方の聞こえをサポートします。CROS (クロス)とは Contralateral Routing of Signalの略で、信号の対側経路と訳されます。